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この記事では、消防設備士 全類(甲種特類・甲種1類~5類・乙種6類~7類)を独学・1 年間で取得した経験を基に、消化器を扱う乙種 6 類・漏電火災警報器を扱う乙種 7 類の難易度と合格率、試験に合格するための勉強方法とお勧めの参考書をご紹介します!

乙種6類、乙種7類だけではなく全類の取得を目指す方には以下の記事も参考になるかもしれません!
乙種 6 類 、乙種 7 類の受験記
冒頭に掲載した免状の甲種 4 類、乙種 6 類、乙種 7 類の交付年月日が同じになっていることを見ていただいて分かる通り、この 3 種類を同じ日に受験しました。

受験当日は午前中に乙種 6 類、午後から甲種 4 類と乙種 7 類の試験が実施されました。
住んでいた県の隣県で受験したため、早朝 5 時ごろに車で出発し、余裕を持って 8 時頃には試験会場に到着。これから 3 種類も連続で受験するのに既に運転で疲れているという状況での受験となりました笑
結果は 3 種類とも合格。ちなみにこの試験の 1 週間前に受験した甲種 5 類も合格しました。
この記事でご紹介する勉強方法や参考書を使って勉強すれば短期間でも合格することができるのでぜひ最後までご覧ください!
試験概要
まずは乙種 6 類と乙種 7 類の受験資格、科目免除などの試験概要を紹介します。
消防試験研究センターの試験案内から 乙種 6 類と乙種 7 類 の部分だけを分かりやすくまとめたものですが、概要はいいから試験対策について知りたいという方は読み飛ばしてください!
乙種 6 類で取り扱える設備
消化器 のみ

消化器だけで 1 つの種別を用意してもらえるなんて贅沢!
同じ消化系なのになぜ甲種 1 類に含まれないんだろう?
乙種 6 類の勉強を開始した直後は消化器は甲種 1 類に含んで良いんじゃないかな、と思っていたのですが、勉強を進めるうちに消化器が単類になっている理由が分かってきました。
乙種 7 類で取り扱える設備
漏電火災警報器 のみ

乙種 7 類も 1 つの設備(漏電火災警報器)だけで 1 つの種別が設定されています!
なぜ乙種 6 類 と 乙種 7 類には甲種が無いのか?
第 6 類と第 7 類に甲種が存在しない理由は次の通りです。
第 6 類で扱う消化器は、他類の設備と比べて設置が容易(工事不要で置くだけ)なので甲種が存在しません。
ただし、設置基準に従って置かれているか、外観のサビや凹み、蓄圧式の場合は圧力値などの点検は資格者によって正しく行われる必要があるため乙種が存在します。
第 7 類で扱う漏電火災警報器は、設置のためには電気工事士の資格が必要です。
漏電火災警報器の設置工事は電気工事士としての技能と知識をもって実施されることが前提であるため、それと重複するような消防設備士 甲種の資格を設置する必要は無いということで甲種の資格が存在しません。
漏電火災警報器の点検だけなら電気工事士の資格は不要ですが、知識を持った資格者によって点検される必要があるため乙種 7 類が存在します。
受験資格
乙種 6 類 と 乙種 7 類 は、受験するための学歴や実務経験・他の資格などは不要で、誰でも受験することができます。
受験者数と合格率、難易度

乙種 6 類の最近 7 年間の合格率はおおむね 30 % 台後半で安定しており、難易度は「易しい」レベルです。
乙種 7 類の最近 7 年間の合格率はおおむね 60 % 前後で安定しており、難易度は「非常に易しい」レベルです。
両類ともに、暗記量もさほど多くないため、集中して勉強すれば短期間で合格レベルに達することができます。
乙種 7 類に関しては、電気工事士による科目免除を受ける場合は、一夜漬けでも合格できます。
また、消防設備士の試験には合格点に関して受験者にとって非常に有利な措置があります。
一般的な国家資格の試験では、合格となる正答率が 60% と設定されている場合、1 科目でも正答率 60% 未満の科目があれば不合格となります。
ところが消防設備士の筆記試験は、3 科目全体の正答率が 60% を超えていて、かつ正答率 40% 未満の科目がなければ合格となります。
つまり、3 科目あるうち 1 科目が 40% しか正答できていなくても、残りの 2 科目が 70% 以上正答できていれば平均が 60% を超えますので合格となります。
あるいは、3 科目中 2 科目が 50% しか正答していなくても、残り 1 科目が 80% 正答できていれば平均の正答率が 60% ですので合格となります。
言うなれば「合格させるための措置」です。
ここまで受験者にとって有利な措置があることを考えると、筆記試験で落ちる人はあまりおらず、多くの人は実技試験(鑑別)で合格点が取れずに落ちているのではないかと思われます。
合格できる勉強方法!
筆記試験は 法令 80 % その他 2 科目 40 % の正答率で合格できる
基本的に法令や設置基準など暗記メインの勉強となりますが、あまり覚えることは多くないため、法令で 80% 以上の高得点を狙い、他の科目は 60% 以上の正答率を目指せば、筆記試験は短期間で合格レベルに達することができます。
合格率・難易度の項で書いたとおり消防設備士の筆記試験には受験者にとって有利な措置がありますので、法令で 80%取れていた場合、他の 2 科目がそれぞれ 50%しか取れていなくても筆記試験には合格できます。

この写真は、同じ日に2つの資格の合格通知が届いたので記念に撮影したものがたまたま残っていたものですが、「法令」は評価の高い参考書を使って十分すぎるほど対策をした結果 100%正答できています。
この場合、残りの「基礎知識」と「構造・機能」はそれぞれ 40 % しか正答できていなかったとしても、3 科目の平均が 60 % になるので筆記試験は合格です。
僕が使ったお勧めの参考書などはこのあとご紹介します!
電気工事士の資格を持っている場合は乙種 7 類の科目免除を申請しよう!
消防設備士 甲種を受験される方には「電気工事士免状による「電気」科目の免除は申請しない」ことをお勧めしています。
なぜなら、出題される「電気」に関する問題は非常に簡単で、得点源になるからです。
しかし、乙種 7 類を受験される方は、電気工事士免状による科目免除を申請したほうが良いです。
その理由は、「実技試験 (鑑別) が全て免除されるから」です!
このあと詳しく書きますが、実技試験 (鑑別) は厄介な試験なので、免除できるものならしておきましょう。
実技試験 (鑑別) 対策は、とにかく多くの問題に目を通しておくこと!
「実技試験」と聞くと電気工事士の技能試験のようなものを思い浮かべて身構えてしまう方も居るかも知れませんが、消防設備士の実技試験は記述・選択式のペーパー試験ですので、対策方法は筆記試験と変わりません。
ただし、実技試験の「鑑別」という科目は、問題数が少ないため 1 問の配点が大きい上に、写真を見て名称を記述するような問題が出題されるため、知らない問題は考える余地もなく不正解となってしまいます。
筆記試験は、4 つある選択肢の中から「これとこれは違う。2 つに絞れたけど、どちらが正解だろう…?」などと考える余地がありますので分からなくても正答できる可能性がありますが、実技試験 (鑑別) はそうはいかない厄介な試験なのです。
先ほど電気工事士免状を持っている方に乙種 7 類の免除申請をすることをお勧めしたのはこれが理由です。実技試験 (鑑別) は免除できるならしたほうが良いです。
この厄介な試験に合格するための対策は、とにかく多くの問題に目を通しておく以外にありません。
このあと紹介するお勧め参考書の項では、実技試験 (鑑別) 対策にお勧めの参考書も紹介していますので参考にしてください。
この他の勉強方法は?
消防設備士 乙種 6 類 、乙種 7 類のように暗記がメインの資格試験では、綺麗にノートをまとめたり、覚えたい内容をだらだらとノートに書くことは効率の悪い勉強方法です。
- 綺麗にノートをまとめるのは時間の無駄!
- 音読こそ最強の暗記方法!
具体的には以下の記事にまとめていますのでご覧ください!
お勧めの勉強集中グッズ!
最大限集中して勉強するには、良い環境の構築が不可欠です!
もし周りの騒音が気になるようでしたら、キングジムのデジタル耳栓「MM2000」がその悩みを解決してくれるかもしれません!
僕はデジタル耳栓「MM2000」を使用し始めてから、自宅ではかなり集中して勉強や読書ができるようになりました!
「勉強に集中!安眠にも!キングジムのデジタル耳栓MM2000の効果レビュー!」では、キングジムのデジタル耳栓「MM2000」がノイズキャンセリングイヤホンと比べて優れている点や、実際に使ってみて軽減できる音・出来ない音などの使用感をレビューしていますのでよろしければご覧ください!
合格するためのオススメ参考書!
乙種 6 類 、乙種 7 類に合格するためのオススメの参考書を紹介します!
これだけやっておけば合格できる!と言われるほど合格者みんなが利用している参考書がありますので、そのシリーズをご紹介します!
もちろん僕が合格した際にも同じ参考書を使いました!
乙種 6 類 、乙種 7 類を含む 全類 の勉強に役立つ参考書
上下巻からなる大ボリュームで、図入りでかなり詳しく解説されており、消防設備士の資格をこれから全部揃えようという方は絶対に準備することをオススメします!
もちろん僕が消防設備士 甲種特類を含む全類を取得した際にも非常に役立ってくれました!
乙種と甲種の全類において、この書籍で勉強した内容が実技試験に出題されて助かった!という経験をしているだけに、僕のビルメン仲間で消防設備士を受験する人には必ず勧める書籍です!
消防設備士受験のための参考書ではないため、いわゆる問題集のような1問1答+解説形式にはなっていないのですが、教科書として非常に優秀です!
記事執筆時点ではAmazonでは品切れとなっていますが、Yahoo!ショッピングでは在庫があるようですのでお早めに!
2019/02/03追記:現在Amazonで在庫復活中ですが、既に在庫が数点となっています。入荷予定はあるようですが、頻繁に品切れになりますので、購入はお早めに!
乙種 6 類に合格するお勧め参考書!
消防設備士の受験対策と言えば工藤本!と言われるほど評価の高い、工藤 政孝さんの著書です。
僕が乙種 6 類を受験した時はもちろん本書で勉強しましたし、乙種 7 類や甲種 4 類を受験した際にも工藤さんの著書で勉強して合格しました!
試験会場を見渡しても、工藤本でギリギリまで勉強している人の姿がよく見られました。
本試験によく出る問題を精選収録し、わかりやすく解説されています!
また、豊富な図解や重要度マークなど、効率良く学習するための工夫が満載です!
Amazonのレビューにも「本書 1 冊で合格できた!」というレビューが複数投稿されているほど、合格者は皆使っているド定番の合格参考書です!
こちらも工藤さんの著書ですが、先ほど紹介した 本試験によく出る!第6類消防設備士問題集 には掲載されていない問題を解くことができるため、2冊とも準備して繰り返し演習することで合格レベルに達するでしょう!
◆ 第 6 類消防設備士試験対策の大定番
◆ これ 1 冊で合格できる!最強の消防設備士攻略本
◆ 豊富な問題と詳しい解説
◆ ゴロ合わせですいすい暗記できる
◆ 鑑別問題も本書で万全
乙種 7 類に合格するお勧め参考書!
同じシリーズばかり紹介して芸がないと思われるかもしれません。
こちらも先ほど 乙種 6 類 のお勧め参考書の項で紹介した工藤さんの著書です。
「工藤って人の本がそんなに良いのか?」と半信半疑の方は、Amazonのレビューを見てみてください。
本当に「この書籍 1 冊で合格した!」というレビューだらけです!
もう名前を覚えましたか?ご想像どおり、またしても工藤さんの著書です。
もうだらだらと説明は書きません。工藤本さえやっておけば合格できます!

工藤さん最高だぜ!
まとめ
筆記試験には「合格率と難易度」の項に書いたとおり「合格させるための措置」がありますので、きちんと対策すれば落ちることはないでしょう。
実技試験の鑑別は、いくつもある出題パターンにしっかり対応できるように、複数の参考書を使って練習しておく必要があります。
初期出費を惜しんで不合格になってしまっては、最終的には参考書を買い足す、何度も受験地まで行くなど、時間もお金も余分にかけてしまうことになります。
これから受験される方においては、後悔が残らないようしっかり準備をしていただき、無事消防設備士乙種 6 類 、乙種 7 類に合格できることを祈っています!