消防設備士甲種特類に独学で一発合格できる勉強方法と参考書を紹介!

消防設備士

こんにちは!ビルメン米造です。

今回は、消防設備士甲種特類について、資格の概要、難易度や合格率、科目ごとの出題傾向、さらに僕が受験して合格した際の勉強方法や参考書などを紹介します!

ちなみに、甲種特類が扱う特殊消防用設備についての概要と、甲種特類のビルメン業界や就職・転職市場での需要などについては、長くなるので別記事にまとめています。

ご興味がおありでしたら以下の記事をご覧ください!

消防設備士甲種特類の需要は?特殊消防用設備とはどんな設備?

消防設備士甲種特類の需要は?特殊消防用設備とはどんな設備?
消防設備士の中でも異彩を放つ甲種特類が扱う特殊消防用設備の概要と、甲種特類のビルメン業界や就職・転職市場での需要などについて、甲種特類を含む消防設備士全類を取得しているビルメンの僕が解説します!
スポンサーリンク
スポンサーリンク

消防設備士 甲種特類の試験概要

甲種特類の受験資格

甲種特類を受験するには、以下に示す3種類以上の消防設備士免状の交付を受けている必要があります。

  • 甲種第1類から第3類までのいずれか1つ
  • 甲種第4類
  • 甲種第5類
米造
米造

甲種5種類全ての免状が必要なのかと思ったけど、3種類以上持っていれば良いのですね!

甲種特類の試験科目

甲種特類では、以下の筆記3科目が出題されます。実技試験はありません。

  • 消防関係法令
  • 構造・機能及び工事・整備
  • 火災及び防火に関する知識
米造
米造

それぞれ15問ずつで合計45問、試験時間は2時間45分です!

甲種特類の受験者数と合格率と難易度

消防設備士 甲種特類 合格率 ※H30は6月のデータのみ
年度受験者数合格率
H3015422.7 %
H291,22824.7 %
H281,28916.4 %
H271,16816.3 %
H261,12527.2 %

ここ5年間の合格率は20%前後で安定しており、合格率だけ見た場合の難易度は「やや難しい」レベルです。

個人的には、消防設備士の1類~5類の取得後に受験すれば難易度は他類と変わらないどころか、甲種1類~5類で出題されるような実技試験甲種特類では出題されないため試験勉強も楽だと感じましたが、合格率を見ると他類より明らかに低くて意外です。

甲種特類の受験戦略については後ほど詳しく解説しますが、3科目あるうちの1つ「構造・機能及び工事・整備」の科目では1類~5類で学ぶ知識が出題されますので、他類の内容ををきちんと覚えていればこの科目についてはざっと問題に目を通す程度で済みます。

また、消防設備士の試験には合格点に関して受験者にとって非常に有利な措置があります。

一般的な国家資格の試験では、合格となる正答率が60%と設定されている場合、1科目でも正答率60%未満の科目があれば不合格となります。

ところが消防設備士の筆記試験は、3科目の正答率の平均が60%を超えていて、かつ正答率40%未満の科目がなければ合格となります。

つまり、3科目あるうち1科目が40%しか正答できていなくても、残りの2科目が70%以上正答できていれば平均が60%を超えますので合格となります。

ここまで受験者にとって非常に有利な措置があるにもかかわらず、筆記3科目しかない甲種特類の合格率が20%前後と低いのは不思議ですよね。

1類~5類を全て取得する前に、受験資格を満たした時点で甲種特類を受験する人が多いのかもしれません。

甲種特類に合格できる勉強方法

とにかく1類~5類の知識が重要!

甲種特類の試験には、消防設備士1類~5類に関する知識が数問ずつ出題されます。

危険物取扱者の甲種のように乙種全類の取扱範囲を包含するような性質の資格ならともかく、消防設備士の甲種特類は取得しても1類~5類の設備は取り扱えないのに不思議ですよね。

甲種特類の受験資格は上述した通り特定の甲種3種類を持っていれば与えられるのですが、消防試験研究センターとしては、1類~5類全ての知識を持ったエキスパートが特殊消防用設備を取り扱うことを想定しているのかもしれません。

出題される全45問のうち、半分以上は1類~5類の知識で解ける問題ですので、極端な話、特類の試験対策をしなくても1類~5類の知識が完璧ならば合格できる可能性があります。

前述した通り、消防設備士の筆記試験には合格点に関して受験者に有利な措置がありますし。

では、具体的に各科目がどのような構成になっているのかを紹介します。

消防関係法令

法令は全15問出題されます。内訳は毎回若干違うでしょうが、おおよそ以下の通りです。
  • 共通部分から合計7~10問程度
  • 1類~5類から1問ずつ合計5問程度
  • 特類(特殊消防用設備)から1~3問程度

共通部分の問題というのは、例を挙げると以下のような問題で、どの類にでも出題される問題のことです。

問1:消防法令上、防火対象物点検資格者に火災の予防上必要な事項を点検させなければならない防火対象物は、次のアからエのうちいくつあるか。
ただし、避難階は1階とし、階段はすべて避難階に直通するものとする。
 屋内階段が2である地階を除く階数が4の事務所で、収容人員が500人のもの
 屋内階段が1である地階を除く階数が2の複合用途防火対象物(地下1階が飲食店、1階と2階が展示場)で、収容人員が50人のもの
 屋内階段が2である地階を除く階数が3のホテルで、収容人員が100人のもの
 屋内階段が1である地階を除く階数が2の複合用途防火対象物(1階が遊技場、2階が物品販売店舗)で、収容人員が150人のもの1 1つ
2 2つ
3 3つ
4 4つ

問2:消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令の規定が改正されたとき、改正後の規定に適合させなくてもよい消防用設備等として、消防法令上、正しいものは次のうちどれか。

1 映画館に設置されている消火器
2 図書館に設置されている避難器具
3 小学校に設置されている簡易消火用具
4 銀行に設置されている自動火災報知設備

ちなみに答えは 問1は1 , 問2は4 です。

米造
米造

甲種特類を受験しようという人ならこれくらい余裕で正答できますよね?共通問題を落としていたのでは話になりませんよ!

特類(特殊消防用設備)に関する問題は、次のような問題が出題されます。

問:特殊消防用設備等及びその性能評価に関する手続等として、消防法令上、正しいものは次のうちいくつあるか。
 特殊消防用設備等の認定を受けようとする者は、日本消防検定協会又は法人であって総務大臣の登録を受けたものが行う性能評価を受けなければならない。
 特殊消防用設備等の性能評価を受けた者は、評価の基準に従い、設備等設置維持計画を作成しなければならない。
 特殊消防用設備等は、通常用いる消防用設備等と同等以上の性能を有するものとして、消防長又は消防署長が認定したものをいう。
 日本消防検定協会又は総務大臣の登録を受けた法人は、申請に係る性能評価を行った場合、その性能評価の結果を総務大臣に通知しなければならない。1 1つ
2 2つ
3 3つ
4 すべて正しい

答えは 1 です

甲種特類を受験する方は、最低でもこの問題のどこか誤っているのか指摘できる程度には勉強しましょう!

法令の1類~5類に関する部分は今までに使った参考書を使用して復習を行い、特類(特殊消防用設備)に関する部分は新しく特類用の参考書を準備して対策しましょう。おすすめの参考書は後ほど紹介します!

甲種特類の3科目のうち間違いなく一番難しい火災及び防火に関する知識」の正答率が60%未満となってしまった時のためにも、法令は最低でも70%は正答しておきたいところです。

米造
米造

法令が70%未満だと合格はかなり厳しい。

構造・機能及び工事・整備

 

構造・機能及び工事・整備」は全15問出題されます。内訳はおおよそ以下の通りです。

  • 1類~5類から各3問ずつ

特殊消防用設備は、設備ごとに他にはない構造や機能を有している上に、設置については現場ごとに検査・認定されるため設置基準というものが存在しません。

そのため試験問題として出題することが難しいのか、既存の1類~5類の範囲から出題されます。

この科目は甲種1類~5類の受験に使った参考書を使用して復習を行い、正答率80%以上を目指しましょう。

火災及び防火に関する知識

消防設備士という資格のラスボスです!

甲種1類~5類なんてスライムのようなもので正答率80%以上も比較的簡単に取れますが、この科目だけは非常に対策しづらく、高得点を取ることが難しいです。

甲種特類を受験して落ちている人のほとんどが、この科目の正答率の低さが原因で落ちているのではないでしょうか。

火災及び防火に関する知識」は全15問で、以下の内容が出題されます。

  • 煙突、燃焼、煙に関すること、避難方法、区画、排煙設備、進入開口、消防活動拠点、火災、防火、消火活動など、消防活動に関する幅広い分野から15問

結局なにが出題されるんだって感じですよね。

僕が受験した際には、火災現場の中性帯フラッシュオーバー火災が起こった際に避難する人の心理…?のような、実際に火災現場で活動する消防隊の方が知っておくべき知識のような出題が多かった印象が残っています。

火災及び防火に関する知識」について体系的に学べる書籍は出版されていないので、甲種特類の参考書で学ぶことはもちろんですが、建築・火災などについて書かれた書籍から試験に出題されそうな内容を学ぶことが必要です。

続いて、僕が甲種特類に合格した際に使用した参考書を紹介します!

甲種特類に合格した際に使用した参考書

法令」と「構造・機能及び工事・整備」に出題される甲種1類~5類の部分については、それぞれの種別を受験した際に使用した参考書で復習を行いましょう。

甲種特類消防設備士 特選問題集 オーム社

甲種特類消防設備士試験の受験対策書です。

甲種特類の出題傾向を徹底的に分析し、出題される可能性の高い問題だけを厳選して掲載されているので、繰り返し解いて理解を深めることで合格できる知識が身につきます!

Amazonで詳細を見る

楽天ブックスで詳細を見る

※僕が使用したのはこの参考書と同じくオーム社から出版されていた参考書ですが、現在絶版なのでこちらを紹介しています

はじめて学ぶ建物と火災

甲種特類消防設備士試験の「火災及び防火に関する知識」科目の対策のために使用しました。

消防隊の侵入経路フラッシュオーバー煙について延焼速度のほか、「火災及び防火に関する知識」に出題される可能性のある幅広い分野について学べますが、甲種特類の試験対策のためにまとめられた書籍ではないため、必要な部分と不要な部分を自分で取捨選択しながら勉強を進める必要があります。

Amazonで詳細を見る

楽天ブックスで詳細を見る

〈6訂版〉消防設備アタック講座〈上・下巻〉

上下巻からなる大ボリュームで、図入りでかなり詳しく解説されており、消防設備士の資格をこれから全部揃えようという方は絶対に準備することをオススメします!

甲種特類の受験のために甲種1類~5類の内容を総復習できる参考書が欲しい方にも最適な書籍です!(乙種6,7類の内容も含みます)

記事執筆時点ではAmazonでは品切れとなっていますが、楽天ブックスでは在庫があるようです。

【上巻】Amazonで詳細を見る
【下巻】Amazonで詳細を見る

【上巻】楽天ブックスで詳細を見る
【下巻】楽天ブックスで詳細を見る

※僕が受験した際に使用したのは〈5訂版〉でしたが、こちらでは最新版を紹介しています

まとめ

法令」と「構造・機能及び工事・整備」は甲種1類~5類の内容をしっかり理解していれば70%以上は正答できるはずです。

火災及び防火に関する知識」に関しては、上記で紹介したオーム社の参考書を読んで出題傾向を学び、さらに「はじめて学ぶ建物と火災」のような書籍を用いて断片的に知識を身につけていく以外に勉強する方法が無いように思います。

しかし、「法令」と「構造・機能及び工事・整備」が70%以上正答できていれば「火災及び防火に関する知識」は正答率40%でも合格できますので、やはり1類~5類の内容をしっかり復習することが甲種特類合格への近道です!

米造
米造

全国に累計取得者数 約3,300人 しかいない甲種特類持ちの仲間が増えることを祈っています!

甲種特類で扱う特殊消防用設備の概要や全国の設置件数、甲種得類の取得者数などについては以下の記事で紹介していますのでよろしければご覧ください!

消防設備士甲種特類の需要は?特殊消防用設備とはどんな設備?

消防設備士甲種特類の需要は?特殊消防用設備とはどんな設備?
消防設備士の中でも異彩を放つ甲種特類が扱う特殊消防用設備の概要と、甲種特類のビルメン業界や就職・転職市場での需要などについて、甲種特類を含む消防設備士全類を取得しているビルメンの僕が解説します!